忠臣蔵!?2007/03/03 21:13

明治座 忠臣蔵
いきなり歌舞伎ではありませんが…。

今日、明治座で「忠臣蔵 - いのち燃ゆるとき - 」を観に行ってきました。明治座の会長だった故三田政吉氏の追善公演ということで、西郷輝彦さん、藤田まことさん、松平健さん、三田佳子さん他、これぞオールスターキャスト! 端役といわれる人まで見たことのある役者さんだらけでした。

内容は、忠臣蔵のおなじみの場面は一切と言っていいほど無い、夫婦や親子、兄妹、恋人のいわゆるメソメソした愛情物語で、正直言って私の好みではありませんでした。

でもその中で良かったのは、波乃九里子さんと藤田まことさんの夫婦の掛け合いと、松山政路さんと音無美紀子さんの兄妹愛でした。他の涙、涙づくしより、この二組のコミカルな、または全く涙無しの状態から、感情を抑えられなくなる最後の一瞬の場面がぐっと来た!って感じです。

しかし、波乃九里子さんが登場し、動いてしゃべっているのを見てると、どーしても勘三郎さんとダブって見える…。

他に私が知っているだけでも、赤木春恵さん、淡島千景さん、遠藤太津朗さん、小野寺丈さん、北町嘉朗さん、黒部進さん、小林綾子さん、島田順司さん、園田裕久さん、田中綾子さん、堤大二郎さん、丹羽貞仁さん、野村真美さん、林与一さん、松村雄基さん、横内正さん、真砂皓太さん…。ナレーションが石坂浩二さん。この豪華多すぎのキャストの配分を考えるだけでも大変だったであろう演出が石井ふく子さんです。

まぁ、これだけの人にそれぞれ場面を作るには、忠臣蔵に関する色んなエピソードを創作する方が簡単でしたでしょう。しかし、あまりにも、大石や四十七士自身を無視した作りが、どーしてもすっきりしないお芝居でした。

大好きな殺陣も、あんまり無かったし…。

あっ、ところで今日は初日だったんで、長山藍子さんや石井ふく子さん、松平健さんの奥さんも近くに座って観劇されてました。他にも一杯いらっしゃったんじゃないでしょうか。

義経千本桜2007/03/12 23:09

平知盛
 今月の歌舞伎座は、超有名通し狂言「義経千本桜」。17日のチケットを早々に買って楽しみにしていたのですが、先週から家のものが入院してしまい、諦めざるを得なくなりました。かなぴぃ…。

 「義経千本桜」と言えば、私が歌舞伎にはまるきっかけとなった狂言です。それは2003年2月の事でした。

 吉右衛門さんが真っ白な衣装で登場した知盛のかっこよさ、身体が大きいので登場の瞬間は圧倒されました。それに碇の綱を身体に巻きつけ、海に投げた碇に引っ張られて後ろ向きに飛び込む場面が迫力!

 また梅玉さんの静かで上品な義経。観ている時はただ静かに立っているだけに思えたのですが、他の役者さんを観るにつけ、その演技が素晴らしい事にようやく気づきました。

 小金吾と捕り方との殺陣の美しさも大好きです。真っ暗闇の竹薮の中で、捕り方が真っ白な何本もの縄で作る色々な模様、アクロバティックな動きが、印象的な場面です。

 源九郎狐の奇をてらった登場の仕方や動きも本当に楽しめました。

 道行初音旅とすし屋の権太の死に際の長さでは、“おねむ”状態でしたが…。

 今月観に行けないのが本当にくやしいけど、普段迷惑と心配ばかりかけてるせいで、こんな時こそ恩返ししとかないと…と、諦めるように努力している今日この頃です。